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デザインの本質

「デザイン」について、多くの人はまず色・形・レイアウトといった見た目を思い浮かべるでしょう。文字や形の装飾のことだと思っているはずです。しかし、本来のデザインとは、それだけのことではありません。

何らかの課題や要望があり、それに対してより良い方法を考え、形として表現する。その一連の思考と試行錯誤こそがデザインだといえます。完成した成果物の見た目は、その結果として現れたものにすぎません。デザインとは「考えること」そのものなのです。

もちろん、見た目を良くすることにも価値があります。以前より美しくなった、親しみやすくなった、かっこよくなったというだけでも、それは新しい機能を加えたことになります。単純な見栄えの改善=一般的なデザインの解釈です。

逆に、何も装飾しないことが最適な場合もあります。白い紙に黒い文字だけを並べた印刷物は、一見するとデザインされていないように見えるかもしれません。しかし、情報を正確に伝えるためにそれが最良の方法であるならば、その判断自体がデザインです。デザインしないという選択もまた、デザインのひとつなのです。

ただし、これはあくまでもデザインの本質についての話です。実際の業務では、クライアントからさまざまな条件や要件が提示されます。時にはお客様の指示に従うことで、それまでの上質なデザイン案が、台無しになることも少なくありません。デザイナーは契約に基づいて、サービス業として仕事をしている以上、それらを満たしながら最適な答えを導き出さなければならないのです。

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